prologue

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ただ少し、少しだけ、君のことを思い出す。 忘れなくてはいけない、君。 もうどこにも居ない君。 君の幻覚、幻聴が現れる度に、嫌いだった外へ飛び出し探してしまう。 分かってる、もうどこにも居ないことくらい。 君は君のいるべき場所へ帰ったのだと。 それでもやっぱり、探して探して、探し続ける。 俺を呼ぶ声に、笑顔に、今すぐ会いたい。 君を思い出す度に、"今"が辛く、悲しくてたまらなくなる。 こんなに辛い思いをするのは俺だけでいいから、どうか君は俺のことを忘れてくれていますように。
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