アゲラタムを一輪

2/8
42人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
白に言われた通りに進むとまた扉に突き当たる。 扉を押すがビクともしない。何度かガチャガチャとドアノブを上げ下げすると、中から声がした。 「 合言葉を 」 しゃがれた女性の声に、合言葉の存在を思い出す。 「 アゲラタムを一輪 」 すると、洋式だった古い扉が日本の襖へと姿を変える。魔法のような出来事に放心状態でいると襖が開き、そこにはランタンを持った腰の曲がった老人が居た。 「 早くこちらへ 」 老人に着いて中に入る。先程まで老人の後ろが真っ暗であったのにも関わらず、一歩足を踏み入れるとそこには宮殿があった。 入り口は襖、中は宮殿!?頭が痛くなりそうだ。
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!