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グランマに案内してもらい部屋が並ぶ長い廊下を進むと、避難した住民らしい人達とすれ違う。
様々な国の方々が居て、皆人の良さそうな人達ばかりだった。お辞儀をしながら簡単に挨拶を済ませる。不思議なことに、言葉が通じない人が居らず皆日本語を話していた。グランマも瞳が青く、英語圏の方なのだろうが日本語を話している。
「 着きましたぞ、結衣殿。依子殿は少し神経質でしてな、置いている置物などは位置を変えないことをお勧め致しますぞ 」
そう言い残しグランマが去った後、私の目の前には0196と書かれた扉。神経質な人なのか、気をつけよう。そして私は扉をノックした。
「 開いてるわよー!どうぞー!」
中から元気な声が答えてくれる。
「 お邪魔します 」
ドアノブを下げ扉を開けると、バニラだろうか?甘い匂いが迎えてくれたのだった。
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