光みたいな

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　金曜日。
　今日はしょーちゃんに、帰る前に図書室で塾の宿題教える約束してるから。

　ちょっと低い位置にあるしょーちゃんの顔をのぞきこんで、いつも通りくだらない話でけらけら笑い合いながら歩いてたら、校舎に入る直前、後ろから走ってきた誰かに追い抜かれた。

（あ）

　さっきの女子だ。
　下向いて、髪で顔隠すように走ってく。

　一個下の学年カラーの上履き。
　へえ、結構いい脚してたんだなー。

　細い後ろ姿が廊下の角で消えるやいなや、

「れー、ごめん。告られてた？　さっき」

　しょーちゃんが焦った顔で俺を見上げた。

　じゃましちゃった？　って。