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だってさ。
俺の好きな人みんな。しょーちゃんも母さんも、同じこと言うんだから。
それでいい。外野なんてもう、どうだっていい。
――『いくら、頑張れば出来るからって』
そう。たとえ、やれば出来ることだとしても。
他人の期待に、こたえなくていいんだ。
出来ることと、したいこと。違ったら、したいことすればいいんだ。
どうしたって、それしかないんだ。
勉強ができても、音楽がしたくて。
女子にモテても、跡取りでも、しょーちゃんが好きで。
(たとえそれで、誰かを悲しませたとしても)
今なら、少しだけわかる。母さんの気持ち。
――俺も、俺でしかいられない。
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