第一回 二人の出会い

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「もうすぐ空が涙を流すよ、 大粒の涙 を流すよ、、、、、。 もうすぐ空が涙を流 すよ、、 」 と、独り言を口にしていたらしいが、私の 耳には、はっきりとは、聞こえていなかっ た、、、、。 その言葉言いながら、朝霧美人は、街角の 人混みの中へと消えていった、、、。 「なんなんだよ、あれ?」 私は、しばらく、朝霧美人の向かった方 角をずーっと、にらみつけるかのように眺め ていた、、、。 朝霧美人が街角に消えていった後だっ た、、、、。 『ポツポツポツ、、、、。』 さっきまで晴れていた空が、急に黒い雲に 隠れていき、しばらくすると、空からは、大 粒の雨が降り始めたのだ、、、。 「まったく、いったい、なんなんだよ、も う、、、。」 私は、街角を後にし、自宅へと走って帰っ て行った、、、。 今、思い出しても、あの時の自分は、今よ りも、ひどくて、親や学校の先生、社会に反 発ばかりして、頭も赤く染めて、学校なんて 週に一回行けば良いくらいにしか思っていな くて、本当に、ただ、精神科病院の院長と言 う親のしいたレールの上をふつうに歩くなん て言う人生が馬鹿馬鹿しくて、毎日、誰か、 何かに反発ばかりしていた。 ただ、ただ、親や学校にしばられない、自 由が欲しかった、、、。 ただ、それだけだった、、、、。 それだけだった、、、。 ただ、、、、、。 ただ、、、。
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