何なのよ!

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何なのよ!

「いらっしゃいませ、おはようございます。」 私はいつも出勤前に勿忘草という店名の喫茶店で珈琲とモーニングを食べて行く。この喫茶店は珈琲がとても美味しい。そしてすごく人気があるけれど朝9時まではのんびりしている。だから毎日来る。 「いつもと一緒で。」 マスターの息子、学君がいつも私を出迎え注文を取ってくれる。それはもう淡々と無表情で。少しでも笑ったらもっと女の子にもてるんじゃないかしらと心の中でいつも思う。だって、顔、なかなか綺麗だもの。まあ、律のほうがかっこいいけど。 私がここに通うのはもちろんお店が気に入ってのこともあるけれど、一番の理由が、 「あ。」 店の隣の歩道を律がスーツで歩いている。いつもこの時間にこの道を使っているのだ。私はいつもただ律を見ることしかできない。別れてからずっと。 「お待たせいたしました。」 律を見ている私に学君は珈琲とモーニングをテーブルに置いた。
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