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「・・・ありがとう、白木君。」
朝は私はほんの少し苦手なんだ。明るい日差しも爽やかな風も私を置いてどんどん進んでいってしまうから。夜風のように私のように寄り添ってくれないから。でも今日感じる風は私の背中を押してくれてる気がした。あなたなら前に進めるよって。
「私はその人のこと忘れることはできないかもしれないけれど、一生その人に恋していくかもしれないけれど、それでも今、私が傷つけてしまった彼がもう一度私とは違う他の人と恋して笑ってくれたなら、・・・辛いけど、やっぱり嬉しいの。幸せになってほしかった人だから。だから、おめでとうって言いに行くんだ。」
ほら、早く戻って今日の仕事やらなきゃ残業確定だよ!何か言いたげな白木君を残し、私は自分の部署に入って行った。
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