年下だけど

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「俺のこと、意識してほしいけど、今日は、まあいいです。」 ・・・学君は一体、何がしたいのだろう? そもそもなぜ、ほぼ毎朝顔を見合わせる者同士が従業員と客の間柄を超えて貴重な休みを共に過ごしているのだろう。きっと学君が誘わなければ、私はいつも通り、ジムに行ったり、録画したドラマ見たりしていたと思うし、学君も自分のための時間を使えたはずだ。 「里佳子さん・・・スイーツ好きですよね?」 学君がトートバックから、2枚の券を出す。そこには・・・、 「選ばれし者のためのスイーツ祭!!」 期間限定に遊園地と共同して全国の有名菓子店が集まる幻のイベント。どのあたりが幻かというと、その期間中は行きたい人が応募して選ばれた者しか入場することができないのだ。私の周り・・・会社の人もよく行きたいっていう声は聞こえていたけど皆、外れて行ったことないのだ。 「・・・行きますよね?」 ええ、もちろん。夢の国に行きましょう。
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