年下だけど

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着くまで時間が長かったのか、短かったのか、よく分からない。 ただ着いた時には、ほっとした。イベント開催地はもうすぐ目の先にある。子供連れの家族が何組かが私たちより先に向かって行った。 「学君、どうしたの?」 ホームから出たときから少し硬い表情の学君が心配になって声をかけると、 「え?・・・あ、俺ちょっとトイレ行ってきます。」 「あ、うん。」 心配にはなったけど戻ってきたときは、いつもの学君に戻っていたので、 「早く行こう!人気のスイーツなくなっちゃうよ!!」 私は、安心して、このイベントに参加することにした。 今日だけは仕事のことも・・・それから律のことも少し頭から離して過ごしてみよう。次の段階に進むために、自分がきっとこの時間だって無駄なんかじゃない、大切な時間なのだから。
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