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私、壱也くんとあんな風に笑い合ったことあったかな。 その子はストレートな長い髪の似合う、とても綺麗な女の子。 どう見ても2人はすごくお似合いだ。 この秀才さんの集まる同じクラスで。 同じ話題で盛り上がってる。 それに比べて私は─。 “正直怖いよね” それが他の人から見た私─。 昨日までの私はどこへ言ったんだろう。 彼に、面と向かって「好き」と言える気がしない。 好きな気持ちがなくなったわけじゃないのに。 むしろ大きくなってるのに。 壱也くんが、鞄を持って立ち上がったのを見て、私は思わず元来た方へ走り出していた。
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