それぞれの色。

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 「もう‼ がっくん‼ 拓海‼ 折角俺、いい感じに落としどころに落とせたと思ったのに‼」  マルオが拓海と俺に軽く肩パンを入れた。  「オチが甘いよ、マルオー」  その様子を見た蒼ちゃんが、自分が提議した話題だというのに他人事の様に笑った。  「まぁ詰まる所、みんな淋しいし、自分の好きなものにも嫌いな事にも同意して欲しいし、コメンテーターでも評論家でも何でもないのに、言いたい事はどうしても言いたいし、黙っていられないし、自分の思考が全てで否定されると癇に障る独りよがりな自己中で、他人の不幸は蜜の味だし、悪口は娯楽だし、隙あらば叩きたいし、隙が無くとも難癖付けて叩きつけたいんだよ。つか、クレーマーの意識さえないんじゃん? そういう人は。『注意してあげている私、素晴らしい』みたいな。恥ずかしいなんて気持ち、微塵もないと思うよ。自分が正義なわけだから」  そして、最終的に拓海が絶望的な言葉で締め括ってしまった。
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