それぞれの色。

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 「何それ。そうなるともうお手上げやん。てか、やっぱそんなモンだよな。てことで、それを踏まえてみんなに確認したいんだけど」  蒼ちゃんが海苔の開けた名ばかりの手巻き寿司を容器に置いて、急に改まった。  「…え? 何?」  拓海とマルオと俺とで『何事?』と顔を見合わせる。  「作品をネットに投稿するときさ、『アンチばっかりだったらすぐ削除しよう』って言ったじゃん、俺。確かに批判もされたけど、面白いって言ってくれる人もいて、それが凄く嬉しくて、俺はこれからももっともっと色んな人に見てもらいたいから、どんどん投稿していきたいと思ってるのね。でもさ、それは俺だけの気持ちじゃん。みんなはどう思ってるかなーと思って。嫌だったらハッキリ言ってね。俺たちの間に遠慮はまじで無用。この活動をしていく以上、アンチは絶対ついてくる。顔を出したくないって思うのも自然な考えだと思うし、活動を強制する気はないからさ。…強制はしないけど、辞めてて欲しくもないんだけどね」  蒼ちゃんが上目遣いで俺らを見た。
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