それぞれの色。

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 「俺は東京の大学に行く。大学に行きながらオーディションを受けまくる。もちろん岳海蒼丸の作品作りもやる。こっちに戻って作る時間なんかいっぱいあるよ。大学の方が休み多いんだから。マルオはどうするの?」  『心配すんなって』と拓海がマルオの頭をクシャクシャと撫でた。  「俺は、工学部に行く事は決めてるんだけど、大学をどこにしようか迷ってる感じ。がっくんは?」  中学の頃からぶれない進路を口にしたマルオが、俺に話を振った。  「俺はまださっぱり考えてない」  そして俺も、中学の頃から全く変わらず、将来について何も考えていなかった。  「イヤ、そんな事だろうとは思ってたけどさぁ」「ダメじゃん、がっくん」  拓海とマルオが俺に盛大に呆れる。
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