それぞれの色。

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 「それ、アンチの言い分と一緒だよ。蒼ちゃん」  最早聞く耳を持たない拓海。  「一緒じゃないだろ。俺は拓海を不快にさせたいわけじゃない。悪意も敵意もない。重箱の隅を突く様な話をしてるわけでも、揚げ足を取っているわけでもないだろ。重要な話だろ。拓海の将来の話じゃん‼ 拓海の人生の話じゃん‼」    蒼ちゃんも声を荒げ出す。  「一緒だよ‼ 邪魔だよ‼ 俺の人生に口出しすんなよ‼ 余計なお世話なんだよ‼」  拓海が立ち上がり、ひとりでどこかに行ってしまった。  「拓海の気持ちも解るんだよなぁ」  拓海が去って行った方向を眺めながら呟く俺に、  「でも、蒼ちゃんの言う事も尤もなんだよね」  マルオが『どっちの肩も持てちゃうから、どちらかの味方にはなれないよね』と頷いた。
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