赤くて、茶色くて、黒い。

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 何がどうなっているのか、何をどうしたら良いのか分からず、3人の間に沈黙が流れた。  どのくらいそうしていたかは分からないが、暫くすると事務所の人間が蒼ちゃんの家族を連れて病院にやって来て、マルオは事情聴取の為に、マネージャーに付き添われて警察へ行った。  目の前で、知っている人たちが沈痛な面持ちながらも、忙しなく動いている。  何も考えられなくなってしまった頭で、その様子をボーっと眺めていると、  「……ドラマを見てるみたいだ。よくあるよね、こういうシーン。これ、現実に俺たちの身に起こってることなの?」  俺と同様、『蒼ちゃんが死んだ』なんて到底信じられない拓海も、他人事のように人々の流れをただ見ていた。
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