何色でもない。

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 「つかぬ事をお伺いしますが…蒼ちゃんと花さんって血は…「繋がってるわ‼ お前普段どんなAV見てるんだよ。気持ち悪いな‼」  マルオが、俺が聞こうか聞くまいか迷っていた事を口にし、最後まで言い切る前に、質問の内容を悟った蒼ちゃんに嘔吐寸前の様な顔をされながら喰い気味で答えを被せられた。  どうやら、蒼ちゃんと花さんはただただ本当に仲が良いだけらしい。  良かった。訊かないでおいて。マルオが代わりに聞いてくれて。危うく花さんの前で蒼ちゃんに、俺の性癖を疑われるところだった。  疑惑が晴れたところで、早速撮影に入る事に。  覚えたセリフを言うので精一杯なマルオと俺とは違い、役者になると言っていた拓海はしっかり演技をしていた。蒼ちゃんはというと『俺は監督と演出とカメラ回しで忙しい』と言って、早々に死んだ。(もちろん役柄上で)  河原のシーンが終わると、移動して色々な場所で撮影をした。
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