赤が、点る。

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 「~~~うーん。やっぱそうなるよなー。どうしたら手っ取り早いかな」  やはり精神的に病んでしまっているのか、偽蒼汰がワシワシと自分の髪を掻き回した。かと思ったら、  「佐波野さん、握手しましょう」  突然おかしな事を言い出した。精神的に弱っている人間との接し方を勉強した事がない私は、偽蒼汰が何を考えているのか分からなすぎて、握手さえ怖い。  「……何の握手ですか? それに私は、佐波野ではありません」  「~~~もー。めんどくさいなぁ。じゃあ、ハイタッチにしましょう‼」  偽蒼汰がこちらに掌を見せた。  「……なんでハイタッチ?」  「大賞受賞おめでとうのハイタッチ」  「そんな連絡来てません」  「いいから早く手、出して。ハグの方がいい?」  「ハイタッチで‼」  偽蒼汰に言い負け、恐る恐る掌を偽蒼汰に向ける。  「ちゃんと見ててね」
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