何色でもない。

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 そしてあっという間に中3になった。  俺の中学は、2年から3年になる時にクラス替えがない。つまり、今年も蒼ちゃん・拓海・マルオと同じクラス。  また4人で騒いで、撮影したりし…ている場合ではなかった。  「高校、決まった?」  蒼ちゃんの席に拓海とマルオと俺が集まり、4人で進路相談のプリントを眺める。  中3の俺たちには、受験という地獄が待ち構えていたのだ。  「俺はA高。蒼ちゃんは?」  拓海の言うA高は俺らが住んでいる地域では偏差値高めの公立校だった。  「何だよ、拓海。顔も良ければ頭も良いのかよ。俺は、去年はB高狙いだった」  蒼ちゃんが希望していたのは私立の進学校。  「蒼ちゃんも拓海とそんなにレベル変わらないじゃん。俺は、C工業」  実家が建築事務所のマルオは、県内で1番偏差値の高い工業高校を志望していた。  そして俺は、  「俺はD高」  ランクで言えば中の下の高校を選んだ。俺は、3人の様に頭が良くないのだ。
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