何色でもない。

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 「みんなバラバラやな。マルオはさぁ、どうしても工業高校がいいの? 男ばっかじゃん。そりゃあ、彼女さんは安心かもしれないけどさー。女子がいた方が楽しいと思うけどなー」  4人出揃った志望校の中で、マルオが行きたいと言っている高校に疑問を持つ蒼ちゃん。  「うーん。家を継ぐならその方がいいのかなーってだけ。だから、大学から工学科に入っても別にいいんだけどね。別に、『絶対に継ぎたい』ってわけじゃなくて、他にやりたい事が出来たらそっちの仕事をするつもり。でも、それが上手く行くとは限らないじゃん。折角家業っていう保険があるんだから、その勉強はしておこうと思って」  中3のくせにかなりしっかりとした考えを持っているマルオ。のほほんと何も考えずに生きていた自分との違いに驚愕した。マルオは、心も身体も大人だった。
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