何色でもない。

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 「でもさぁ、4人一緒の高校に行けたら、絶対楽しいと思うんだよね。また修旅とか一緒に行きたくね? 体育祭とか文化祭とか、4人で騒ぎたくね? 同じクラスにはなれなくともさ、休み時間とか帰り道とか、くだらない話したくね?」  蒼ちゃんの怒涛の質問は、明らかに俺に向けてのものだったのに、『そうそう』『分かる分かる』と、拓海とマルオが頷いた。  「…それは…そう思うけどさ」  思った事が現実になるほど、世の中は甘くない事を15年も生きていれば流石に気付く。  「そう思うなら、がっくんもA高でいいじゃん‼ よし‼ みんなでA高行こう‼」  しかし蒼ちゃんは、俺の気持ちも学力も無視して、俺の進路相談のプリントの希望高校の欄に油性ペンで【A高】と書き記した。 
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