何色でもない。

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 『さっき、担任の先生から電話が来たわよ。岳、繰り上げ合格だって。おめでとう‼ 補欠でも何でも、合格は合格だものねー‼ お友達はどうだった? 岳が補欠だったんだから、みんなも大丈夫だったんでしょう?』  電話の向こう側の母は、今年一番のハイテンションだった。  「…うん。みんな受かったよ。てか、それ本当なの?」  蒼ちゃんと拓海とマルオが俺の受験番号を見間違っていないか確認してくれた様に、俺も聞き間違ってはいないかを再度母に確認。  『本当だって‼ みんなでA高行けるねー‼ 良かったねー‼ 今、お友達と一緒にいるんでしょう? 遊んで来てもいいけど、早めに帰宅してね。今日は家族で岳の合格祝いするから』  嬉しそうに『合格』という言葉を口にする母に、『あぁ、聞き間違いじゃないんだ』と、堪えていた涙が眼球から滴り落ちた。
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