今宵ひと晩、きみを

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 えもいわれぬ感触に、焔華はたちまち体を支える力を失った。肘がくだけ、顔から寝台に突っ伏す。  しかし腰は崩れ落ちることを許されず、高い位置で固定され、嬲られたまま。  指が二本、三本と増やされ、抜き差しと、回転が速くなる。 「だいぶほぐれてきましたね。内壁が、指に吸いついてくるようです……」  淫らな水音を立てて奥の奥まで突かれ、焔華は涙を浮かべてシーツをかきむしる。 「やめ……おねが、や、めろっ……はぅッ…あっ…ん…」 「いい声で啼けるようになってきたじゃありませんか? 今宵が初めてだというのに――今までただの腕力馬鹿だと思っていたけれど、もしかしてきみには淫乱の素質があるのかな?」 「くっ……んッ…」  我慢しようとするが敏感な奥処を刺激されて、どうしても声が漏れてしまう。 「そんなにココをひくひくと窄ませて。指だけじゃ、まだ足りないといいたげですね? さっき抱いたあれだけで、もう貫かれる快感を覚えてしまったのかな?」 「……ッ」  指が引き抜かれてゆく。空虚感に襲われて無意識に、出て行きかける指を締め付けてしまった。 「んん……!」 「やっぱりきみのココはまだ物欲しそうですね? 淫らにひくついてますよ」 「飛翠……っ違う、…い、や」 「ご心配なく。今からもっと気持ちよくなれるものをあげますよ」
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