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再会
白いレースのカーテンが揺らめいている。開け放たれた窓から柔らかな風が吹き込み、俺の頬を、曝け出した素肌の上を撫でるように通り過ぎた。
窓際の、大人になろうとしている途上の少年の横顔に、そしてその向こうに見える暮れていく世界に魅入る。振り返った少年は微笑んで、横たわる俺を見下ろした。
――天使みたいだな。
「けーくん、また泣いてんじゃん」
目が覚めた。と、同時に聞こえてきた男――アサギ、という名前とSNSのIDしか知らない――の言葉に苛立ち、舌打ちしながら身体を起こす。
「病院行った方がいいんじゃね?」
「……うるっせえ。他人の寝顔見る暇あんならさっさとシャワー浴びとけよ」
煙草の火を消しているのを横目に見ながら、シャワー室に向かい熱い湯を全開で頭からぶっかけ汗でべたつく身体と、纏わりつく臭いを洗い流した。
と、扉が開く音と同時に後ろから抱きつかれぐらりと頭が揺れる。低血圧の俺は苛立ちが最高潮だったが、相手の方が背も身体も大きいので剥ぎ取るのは至難の技だ。
「けーくんまだ体力あるっしょ? あと一回しよーよ、ね?」
「ふざけんな、朝一から予約入ってる……って聞けよ」
アサギの手がもう俺の股間を弄っていて、臨戦態勢のイチモツが腰の辺りに押し付けられている。
「あのな、そのクソでかいやつどっかやれよ。カマ掘られそうで変な汗出るわ」
「あははっ、ごめん。けーくんの裸きれーでエロ過ぎんだもん」
右手で俺の竿を下から上へ、左手で袋を揉みしだき愛撫する。本人の気分とは関係なく勃起したそれを見て、興奮したのかアサギの熱い息が耳に掛かった。
シャワーを止め、身体を離す。場所を入れ替わると、アサギは片手を壁について尻を突き出し、急くようにもう一方の手で孔を拡げて見せた。
「次けーくんに会えるまで、形残るくらい奥まで突っ込んでっ……!」
セフレになって一年くらい経つのだ。相手も俺が煽りに弱いのをよく知っている。舌舐めずりをして、アサギの腰を掴み、ぽっかりと口を開けた搾まりに根本まで杭を突き立てた。
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