16 クレイジーvsクレイジー

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「ほほほほほ、報復って…ね、二菜?」 「う、うん…蓮の早とちりだよ。」 「朝から心臓止まるところだったじゃない!」 「あり得なくもないだろ。殴られりゃ殴り返したくなるように、このゲーム内でうちの連中が何かやらかした可能性があるとみて動いてみるか。」 このあと、オレと蓮の二人で例の海賊と名乗る二人組を待つことにしてみた。 ―昼放課、グラウンド― 「わぁぁぁぁぁぁ!」 「四野蓮はどこだ?教えてくれなきゃお前の大事なものはもらっていくぜ?」 「しっ、四野くんならこの学校にはいな」 「いるぜ。ここにな?」 蓮はついさっきまでFour Animalsのメンバーで昼食をとっていたが、グラウンドから悲鳴が聞こえたのを受け、新太と共に駆けつけていた。 「探す手間が省けたよ…さて、君らのライブギアを渡してもらおうか。」 「あ?どう言うことだコラァ。まさか…」 「ライブギア、スタート!」 叛斗の掛け声と共にグラウンドにバリアが展開された。それと同時に叛斗は噂通りの海賊っぽいコスチューム姿になった。 「おい、新太…やるしかないみたいだな!」 「聞く耳も話す口もないなら倒す以外に手段なし!」 「「コスチュームアップ!」」 新太と蓮もコスチューム姿になった。しかし、新太と蓮のギアに流れ込んできた情報と目の前の光景は全く違った。 本来いるはずの相手が一人いないのである。 「二人組だって話を耳にしたんだけどなぁ…相方はどこだ?それとも怖じ気づいて逃げ出したってオチか?」 「そんなわけないだろ?ね、涼磨。」 「全くもってその通り!」 次の瞬間、新太と蓮は真横からの奇襲を受けて大きく吹き飛び、大ダメージを受けた。 奇襲を仕掛けたもう一人こそ、海賊と呼ばれる二人組の〈頭脳〉担当の涼磨だった。 「野郎…奇襲とか何考えてやがる?」 「お前らに言われたくはないかな!」 こうして新太と蓮、叛斗と涼磨の2vs2の戦いが始まった。
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