17 セカンドロット計画

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「よぉ、04。そっちから会いに来てくれるとは嬉しい限りだなぁ。けどよ、タイミングを誤ってもらっちゃぁ困るなぁ。」 『二度もしくじっているんだ…だからこそ、今度は仕留めさせてよね!』 04が蓮に近づこうとした次の瞬間、一筋の斬撃波が彼を襲い、吹き飛ばした。 『お前のようなヤツにあの者の相手などつとまるわけがないだろ?』 「来やがったか、ドラゴン頭!」 『ドラークだ。会えて嬉しいぞ、蓮!今度こそ、真剣勝負願おうか!』 「こっちもお前と白黒はっきりさせたかったもんでなぁ!林間学校前の軽い準備運動もかねて付き合えや!」 バスの中でクラスメイトが見ているのには目もくれず、蓮はコスチューム姿になるとそのまま10に向かって突撃していった。 『ったく…10のヤツ、昔からあんなんだから嫌いなんだよボクは!』 04は火を消してそのままバリアを張ると、イライラしながら姿を消した。 『林間学校とは…急用があるにも関わらず尺を削ってオレと一戦交えようというその敬意!オレは気に入った!04が迷惑かけたな、蓮!勝負はお預けだ!』 結局10も消えて、フィールドバリアがなくなったので蓮はコスチュームを自動解除した。 ―さらにその後、バス内― 先の一件もあり、クラスの男子の視線は蓮に集まっていた。しかし蓮はそれに動じることなく大爆睡に入った。 (なんだかんだ二人は私たちのことを優先してくれてるでしょ?) 「ないないないない!さっきのは多分あのドラゴンみたいなのと戦いたかったからで、別にアタシたちのことなんて考えてないに決まってるじゃない!」 二菜は新太の肩に頭をのせてスヤスヤ寝ていたが、蓮の横に座っている三樹は二菜との会話の影響からなのか蓮を変に意識していた。 「バカな寝顔…林間学校どう思ってるの、四野くん。」 もちろん蓮は答えることもなく寝ていた。 バスはこのあと数時間ほど走り続けて夕方にコテージについた。コテージといってもかなりの大きさがあり、実際二年生の男女全員が部屋を使えるというほどだった。
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