17 セカンドロット計画

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17 セカンドロット計画

オレはあれからしばらく黒木診療所で療養することにした。何でも、オレはあの時ライブギアと共鳴しすぎて脳にダメージが入ってしまったらしい。その影響か、オレのライブギアも影夜先輩に修理してもらうことにした。 ―数日後、屋上庭園― さらに数日後、オレたちの中学校にOBとして影夜先輩が来てくれた。そして、オレたち四人を屋上に集め、何やら重要な話をしてくれるみたいなんだ。 「それで、オレたちをここに集めた理由って?」 「あぁ、新太の体調も回復したことだしそろそろ話すとするか…frees上層部が何を企んでいるのか。」 「ちょっと待ってください!お父さんが何か悪いことしてるんですか?」 「三樹、話は最後まで聞こうよ…」 「…前に新太以外の三人には『オレがfreesと繋がってる』とまでは明かしたな。その続きだ…オレはfreesからの信頼を勝ち取り、さらに深層部まで探りを入れてみたんだ。そこでオレは…この街の存亡に深く関わりかねない秘密を見た。」 影夜から告げられた事実に四人は言葉こそ出なかったが、驚いていた。 「この街の存亡って…まさか、ゲームで街がどうかなるんですか!?」 「ああ、オレがそこで見たのは『SECOND‐LOT』と呼ばれる未知の生命体の入ったカプセルだ。」 SECOND‐LOTというワードを聞いた二菜は頭を押さえてうずくまった。どうやら彼女にもどこか心当たりがあるようだった。 「一体何にどう使うのかは分からなかったが、ゲームのためにこれほどヤバいものを用意していたこと、そしてそれが人間と同じ姿をしていたという事実を知った以上、オレがあの会社につく理由は無くなったわけだ。」 「人型って…今までオレたちが戦ってきたヤツらもそうだった!」 「師匠、貴重な情報ありがとうございます。後は俺らでやれるだけやってみます。今日はゆっくりしてってください。」 「じゃ、そうさせてもらうか…」 影夜はそのまま階段を降りて、面談が行われる校長室へと向かっていった。
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