君と僕は同じ

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それでも日々の高校生活にこれといった支障が出るわけでもなく、部活にも入っていない俺はもちろんこの長い夏休みの殆どを自堕落な生活と、無気力な時間消費活動に費やしていた。 バイトは週に4日。 友達なんて呼べる親しい人間は皆無。 家とバイト先を往復する以外に、夏休みの出来事なんて「暇」以外の言葉は浮かばない。 だからこの数日の実に不可思議な出来事も、きっと俺の中では一生忘れることなどできないだろう。 呼吸をするのも嫌になるほど、咽せ返りそうな8月の熱帯夜。 これはそんな夜に起きた、 お前との初めての出会いの話で、 そして「さよなら」の記憶でもある。
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