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望んでもいいのなら ※
その数日後、"うちに来い"と打たれたメールが届いた。それ以上は特に書いていないが、つまりそういうことをするために、俺を必要としているということだろう。
何かの憂さ晴らしなのか、ただ残虐なことをして面白がっているだけなのか…
重い足取りで、城戸の家に向かう。
「遅かったな。来ないかと思った」
「…」
部屋に通されると、そこには城戸と、あと二人いた。俺に暴力を振るった奴らだ。
「早く脱げよ」
「…っ、もう、こんなこと…」
「うるせーな」
男が俺の前髪を掴みあげる。
あまりの痛みに顔を歪ませる。
「っ、た…!」
「お前は黙って足開いとけばいいんだよ」
「おーい、痛め付けるのも大概にしないとすぐ壊れるぞ?」
「へいへい」
城戸にたしなめられ、男が手を離す。
俺が脱ぐのを躊躇っていると、痺れを切らした男に引っ張られ、びり、と力任せに破かれた。力で屈服させようとするその行動に体がすくむ。
「くわえろ」
突き飛ばされ、四つん這いの格好にされると、口元に城戸の昂りが押し付けられた。
嫌で嫌でたまらなかったけれど、この前拒んだら、かなりの強さで殴られた。その記憶が鮮明なせいで、抵抗する気力が削がれている。
恐る恐る口を開き、くわえる。
匂いと味に顔をしかめながら、舐めたりしゃぶったりを繰り返す。次第に後頭部を掴む手の力が強くなり、口いっぱいに頬張る羽目になった。
「う、っんぐ…、ぐ、…ん、んん、ぐ、うぁ、…ぁ」
「はは、下手くそ」
城戸が無遠慮に俺の喉奥を突く。
呼吸もままならず、ただただ、欲望のままに蹂躙される。苦しさと悔しさがない交ぜになり、目の前が滲む。
「ん、んんっ、ぐ、…っ?!」
「こっちも使うぜ~」
男が後孔に指を突き入れた。
一応ローションも使っているようで、ぐちゃ、ぬちゃ、と耳を塞ぎたくなるような不快な音が聞こえてくる。
前戯もそこそこに、男は自分の昂りをねじ込んできた。後ろからも前からも突かれ、気持ち悪さと痛みが交互に襲ってくる。
「うっ、ん、んぐ…っ、ぁ、あぐっ、う、うう…ひっ、く…、う、ぁ…」
「あーあ、泣いちゃったよ~」
「その泣き顔、まじ最高なんだけど」
フラッシュがたかれる。
何度も何度も、犯されてるところを写真や動画に残される。俺はどうあがいても逃げられないのだと痛感する。どうして。なんで俺ばっかりこんな目に。俺が何をしたっていうんだ。
こんな風に好き勝手に扱われるくらいなら、いっそ自分の命を…、という思いが頭をよぎる。
「あの部屋」にいる時はこんなことは思わなかったのにな。
ああ、でもそうだな。蓮矢はこんな酷いことしなかった…。そこまで考えて、監禁していた奴がマシだなんて考えている自分を嘲った。
変わらない。
俺は昔から、誰かのオモチャだ。
「…、っ、…」
でも、許されるなら。
望んでもいいなら、
誰でもいい。ここから、たすけて。
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