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「篠塚君、今回も全然勉強してないんだって」
「ほんと?それで100点なの?」
「そう。篠塚君すごくない?」
彼の「勉強してない」は私の心をキュッと締め付ける。
彼の発言で私の嘘がバレてしまわないか、とても心配になる。
「テストはしっかり復習しておくように。スマートフォンでダウンロードできる英語教材もあるので活用してみてください」
気づけば授業が終わる時間になっていた。
先生の言葉を待っていたかのようにチャイムが鳴る。
私はテストをファイルに挟み込む。
次の授業までにトイレに行っておこう。
その時突然私の肩を誰かが叩く。
「お前、実はそんな勉強してないんじゃねえの?」
振り返ると、篠塚君がいた。
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