恋のお百度参り

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 長い石の階段を登ったところにある、どこかで見たような作りのその神社の境内で、除夜の鐘ぐらいでしか聞いたことのない神社の鐘の音が私の頭の中に響き渡った。  一目惚れなんてありえないと思っていたのに、こんなふうに人を好きになることがあるのだと――。そう思い知らされるほど、一目見た瞬間その人から目が離せなくなった。
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