わたしはお手伝いさんじゃない

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「先に寝とけ、逃げるなよ」 恭平の寝室に押し込められた。 わたしはシングルのベッドなのに、恭平は狭いとダブルベッドを購入した。 枕も2個ある……。 女を連れ込んでる?? 物色したらいけないけど、怪しいものがないか探す。 「女を連れ込んだ事ねぇよ。この家に連れ込んだ女は、お前だけだ。俺、日頃の仕事で疲れてるの。お前もの寝ろ」 寝ろと言われても、この空気は同じベッドに寝る展開で、流石に無理と思ってたら、手を引かれ、ベッドに押されて、寝かされた。 「何もしない。安心しろ。明日、引っ越し業者にお前の部屋のベッドを空き部屋に運ばせるから、今日はここで我慢しろ」 そう言うと、恭平もベッドに入り、わたしに背を向け、ものの5分ほどで眠りについた。 恭平の所属するデータサイエンス研究所はかなり多忙だ。 恭平は、学会に論文発表するほどの有能な社員だから、取り組んでる仕事のレベルがわたしよりはるかにレベルが高い。 容姿端麗、頭脳明晰、成績優秀。 だから、恭平はモテる。 水曜日と金曜日の夜、遊んでるのは確か……。 噂になるぐらいだから。
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