525人が本棚に入れています
本棚に追加
ほんで、謎なんはヒロ君や。
おっぱいがどうのとか、熟女がどうのとかゆうてなかったっけ?
しかも俺はいろいろいい思いしたとはゆうたけど、徹さんの話だけはしてない。もちろん名前も出してない。
なんで徹さんを知らんヒロ君と、俺を迎えに来てくれた徹さんが?
俺は二人のキスシーンを遠くで見ながら、ますます考えた。そういえば、ヒロ君もバイトのことノリに乗ってヤるってゆうてた。とゆうことは、電話したんかも。そんで、俺を待ってた徹さんが俺を待ってる間ヒマやったから、オーダーして、たまたま登録済みのヒロ君が近場やったから当たりクジを引いた……。
「ああ、なるほど」
でも、徹さんそんな溜まっとった? ヒロ君が出たんは十一時半。そっから約束して、三十分で済ませるつもりやった? そんなハードスケジュールにする必要ある? 俺の迎えは別にせなあかんことなわけでもないし。気が変わったんなら、都合悪なったから迎えは出来ひんって連絡すればいいだけや。
ヒロ君が顔を上げて助手席へ戻った。徹さんがヒロ君を見る。徹さんの表情は影になっとってよう見えん。ヒロ君は何かを言ってドアを開け車から降りると、そのまま反対側の歩道へ道路を渡って行ってしまった。
終わったんやろうか……。
ポケットに手を突っ込んだまま、俺は車を眺めとった。
いつなったら俺に気付くかな? メールしたろかな? 別にええねんけど、なんかむっちゃ癪やわ。
最初のコメントを投稿しよう!