525人が本棚に入れています
本棚に追加
「徹さんて、案外にぶちんやな。俺、距離詰めに来たんやで?」
徹さんは身体をこっちへ向けて俺の肩を抱き、膝裏に腕を入れるとヒョイと俺を持ち上げ自分の足の上へ乗せた。
「こうゆう甘やかしいなんも、結構好きやで」
「恋人になってほしい」
おれのいちびり(おふざけ)とは逆に、徹さんが真面目な口調で言った。でも表情はえらい嬉しそう。
「ええよ。よろしゅうお願いします」
徹さんが顔を寄せてきて、ちゅっと優しいキスをしてきた。そっから何度も啄むようにキスされる。こんな風にされることって、することはあってもされることは普通あらへん。俺は徹さんのキスを目を瞑って受けながら思わず「ふふ」と笑ってもうた。
「好きだよ」
徹さんがキスの合間に囁く。
「気持ちええわ……俺、案外こういうの向いてんのかも」
徹さんのキスは徐々に深くなっていく。徹さんの舌が口内をくすぐるたびに、身体の内側から熱うなって脳が溶けそうになる。されるって、むっちゃええわ。
肩を抱いとった手が耳や首筋を撫でてきた。徹さんのもう片方の手が包むように腕を撫でる。ゆっくりと摩ってるだけやのに、肌が粟立ち下半身に熱が降りてくる。
世の中の普通はだいぶ損しとるね。
敏感な箇所はひとつも触られてないのに、高められ簡単に息が乱れてまう。徹さんのキスが耳へと移る。唇の表面で耳を撫でられ、ゾクゾクと背中に痺れが走る。
「キスだけなのに、こんなになってるよ」
腕を撫でていた手がパジャマの上から立ち上がったものをソロリと撫でた。
「ん……徹さんうますぎ」
じわっと先走りが布に染みていくんがわかった。徹さんの手はパジャマと下着の中にスルリと潜り込み、器用に膝まで下着ごとズボンを脱がしてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!