バカと100点

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それでいいはずなのに、ボクにはもう書けなかった。 彼女と同じ答えを書く事はできなかった。 だからと言って空欄で提出する訳にもいかず、もう1人の名前を書いた。 これでボクのテストは終わった。 ボクの祖先はそれはもう優秀な人で、その人が始めた小さな学習場は、今や国の主要人物を輩出する名門校へと成長した。 現在は祖父が理事長を務め、母は教員になり、父は政府の重役を担う。 もちろん、祖父も母も父も、みんな首席でこの学園を卒業した。 ボクは一人っ子だから、母が理事長を継いだ後、本来なら僕へと受け継がれる。 でもきっと、首席では卒業できないボクは、後継者から外されるのだろう。家族として扱ってもらえるかも怪しい。 家の恥としてボクは捨てられるのだ。
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