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やらかしても、事故と割り切る
堀田製薬工業株式会社の研究職の同期が月に1回集まって、親睦会と勉強会を兼ねて飲み会を開く。
同期25名と居酒屋の大宴会場を予約してわいわい酒を飲みながら、楽しく騒ぐ。
強制じゃないから、わたしは、2年目までは不参加してた。
でも、だいぶお酒の味に慣れ、合コン慣れからか飲み会の雰囲気にらなれ、2年前から参加するようになった。
如月蓮斗と別れてから、同期の飲み会に参加するようになった。
「コンパの女王、少しは酒に強くなったか?」
一杯目のビールを飲み干し、レモンサワーを注文して飲んでるわたしに、蓮斗がビールのジョッキを持って隣にやってきた。
「……コンパの女王じゃないし。酒に強いのモテ要素じゃないし」
アルコールに弱いわたし。
ビールの中ジョッキ1杯を飲むだけで、意識が朦朧とする。
だから、合コンでは口には含むけど、飲まないようにしてた。
「飲めよ。酒に付き合えないような、女はモテねーよ。それ、いっきしろ」
レモンサワーのジョッキを指差して、蓮斗が言う。
蓮斗に負けたくないと思ってしまったわたし。
言われた通りに、中ジョッキに入ったレモンサワーをいっき飲みし、その後、グレープフルーツサワーをいっき飲みし、意識を飛ばしてしまった。
蓮斗の策略に、まんまと引っかかってしまった。
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