合コンの女王と言わないで

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合コンの女王と言わないで

「なぁ、合コンの女王よ。これで、何回目だ?」 製薬会社で、新薬の臨床試験をする「開発職」のわたし、咲宮理亜(さきおかりあ)28歳。 わたしを合コンの女王扱いするのは、大学時代からの付き合いの、新薬を開発する「研究職」をしてる同期、如月玲斗(きさらぎ れいと)。 合コンの次の日の木曜日の朝、わざわざ、落ち込んでいるわたしをからかいに、開発部にやってきた。 「おまえ、もう、都内の総合病院の独身ドクター全員と合コンしたんじゃね?」 わたしの合コンの成果は、いつも、次の日に如月の耳に入る。 ドクターとの合コンを、社内のMRにセッティングをお願いしていて、そのMRに口止めをしてるのに、如月に毎度報告を入れ、わたしは落ち込んでるのに慰められるでなく、からかわれて笑い飛ばされる。
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