神川④

1/1
前へ
/10ページ
次へ

神川④

その幽霊だが、小二のとき、創立八十五周年で祭りがあり、たまたま入った図工室で見つけた。 そして、家族全員がが幽霊の見える体質らしく、他の人に聞いても、『見えない』としか言われなかった。 それに、アニキはその幽霊にも会ったことがあるらしい。なので、色々なアプローチをかけたが、会話は一度も成立しなかった。 しかし小五のとき、最初の図工の授業で、幽霊の気配が完全に消えた。 ついにオレは彼女と仲良くなれなかった。だが、そんなことはすっかり忘れて、目の前のことだけに集中していた。 幽霊が見えるオレにも、恋はできるから。 狂戦士と化したオレは、「そ、そこのお前、ただでしゅみゅ…やべ、噛んじまった。ええい!ただで済むと思うにゃ!あぁ!また噛んじゃった…」前言撤回しよう。狂戦士になりかけたオレだ。正直、ビビっていた。それに、彼女のあぐらで、見ちゃいけないものが見えていたからだ。オレにも、実は紳士っぽいところはある。 すると、彼女が投げ飛ばされた。投げ飛ばしたのは、オレの兄だった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加