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「昔と全然違う……」
小学校に上がる前までくらいは、一緒にお風呂に入ったりしていた。その時は、もっと全体的に柔らかそうだった気がする。今は全体的に骨張っていて硬そうだ。
「お互い様だろ」
「きゃっ」
いきなり桐一がわたしの左の乳房を掴む。そのまま背中まで手を持っていかれ、ブラジャーを奪うように外されてしまった。
「Bカップ……」
私がさっきまで着けていたブラジャーのタグを見ながら、冷静に呟かれる。
「み、見ないでよ!」
そういえば、電気が点いている。流石に明るいままは嫌だ。
「桐一! 電気消して!」
当然聞いてくれると思っていたのに、桐一は「えー」と露骨に不服そうな顔をする。
「見えないとやりにくいだろ」
「何とかしてよ」
胸に手を当てて睨むと、桐一は押し負けたようにため息をつきながら入り口横に歩いていった。
「……そんなにわがままな女だったかな」
暗がりに安堵すると同時に、今更「そういえばこの後どうすればいいのだろう」と不安が芽生える。
取り敢えず大人しく座っていると、ぎゅっと抱き締められてそのまま寝かされた。手を伸ばすと桐一の胸板に触れてしまう。桐一の心臓の鼓動がやたらと気恥ずかしくて、余計な言葉が口から出てきた。
「桐一、やり方知ってる?」
桐一が私を見下ろして考え込む。聞くんじゃなかった。冷や汗が垂れ、私の心臓が胸をぶち抜く勢いで叩いてくる。
「……知識としては」
彼は返事をしながらまず初めに軽いキスをして、髪、頰を撫でて、首筋、肩に手を這わせた後、舌の感覚が続いた。素人目にも、とてもぎこちない。
実践は、きっと初めてだ。
「電気消してごめんね」
私の弾んだ声が癪だったらしい。桐一はちょっとムッとした顔をして私の額にデコピンをした。
「知らないからな、あんまり良くなくても」
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