案件5 上司と二人きりでいると変な雰囲気になる

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それから旬先生と何事もなかったように一階下へ下りて、寒いのに何故かアイスの気分になりマンゴーサンデーを注文した。 並んで座り都会の夜景を眺める。 周りは、当然のようにカップルばかりだ。時間帯のせいだろうか。 マンゴーサンデーは、危険な食べ物だった。 ハート型のもなかがソフトクリームに刺さっているの見た時に、今の状況で、もなかがハート型なのが許せなくなって早々に引き抜いて口へ運んだ。 何も、もなかまでハート型にしなくても! なんか間が悪い。 カップルで来るとは限らないのだから、もなかまでハート型にしなくてもいいと思う。 急いで、もなかを口へ押し込んだ私。喉にもなかが張り付いて、つまりそうになった私に旬先生は呑気な口調で 「これ、飲む?」 と自分が注文したカフェオレを私の方へ押し出してきた。 ペコリと頭を下げて、旬先生のカフェオレで喉を潤した。 「ありがとうございます……あっ!」 手にしていたカップを見て私は声を上げていた。そろそろとカップを置いて、また後悔していた。 「今度は何だ? キミは忙しい女だな」 旬先生は気がついて無いようだ。それなら、特別私が気にする必要は無いだろう。 旬先生がカップを手にした。 「あっ!」 さっき、喉がつまりそうで考えもせずにカップに口をつけてしまった。 きっと、間接キスになってしまったに違いない。今、また私が飲んだ後に旬先生がカップに口を付けようとしている。 「ん? 何だ?」 「えっ、あ、いえ……大丈夫です」 旬先生が気にして無いなら、黙っておくべきだ。間接キスで騒ぐなんてことは、小学生でも無いだろうから。
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