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俺の一日は腹部の痛みから始まる。
夜明けとともに近寄る足音。ソファーの横で何かがジャンプして、俺に飛びつく。そして聞こえる声。
「おはよう! 」
ノアだ。こいつのお陰で、俺は半永久的な早起きを手に入れた。その代償として、俺の一日は必ず腹部の痛みから始まるようになったのだ。
そのノアが、今朝は来なかった。
この日ノアが放った第一声は「おはよう! 」ではなく、
「うぐぅ」
それとゴツンという鈍い音だった。
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