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ソニアに連れて来られたのはケルプトンネル。そこに居たのは灰色の、ふくよかなお姉さん。
「こちらは海牛目マナティー科マナティー属、アメリカマナティーのシレーナさんです。恐らく現在『島』にいる中で、最も牛に近い方です」
「あらご丁寧に。副館長さんが何か御用かしら? 」
「いえ、私ではなくこの子が……」
シレーナは色々と大きかった。何がとは言わないけど。
「牛乳が欲しいんだ。ある? 」
「ぎゅうにゅう、ですか? 」
「うん。白い水みたいな奴で、小さい子供が飲む……」
「あぁ、あれですね‼︎ ちょっと待ってください。確か……」
そう言って、シレーナはケルプの中に消えていった。何をしに行ったのかな。もしかして、何処かに牛乳が残ってたのかな?
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