わたしの愛は
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柔らかく、甘く、優しい。 美夕が滉の中に紡いだ記憶。 「滉君」 美夕のしなやかな両手が滉の顔を包んだ。 「小さかったわたしは、滉君と仲良くなりたかったのだと思う」 「美夕……」 滉の目が、初めて潤んだようだった。 「わたし、やっと分かった」 心を締め付けるセピア色の記憶は、愛の種類が違うことを物語る。 「わたしは、滉君に本当の〝家族〟を求めていた」 本当の兄弟としての情愛を。
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