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五月十五日(水)
朝、『ROOM.No.666』を全文公開。さっそく多くのスターをいただいた。嬉しく思うと同時に、忸怩たる思いも抱く。公開しておいてこんなことを書くのもナンだが、正直に言ってこの話、あまり好きではないのだ。この話が好きじゃない理由は以下の通り。
① 文章が潤いを欠き、自分の理想に遠く及んでいない
② ヒロインを犠牲にして生き残る主人公
③ 主人公が被害者サイドに安住しており、加害者の立場に思いをはせることがない
③について。
毒親でもいじめっ子でもブラック企業の上司でも、誰でもいい。敵役を設け、主人公を被害者サイドに置くと、確かに物語は動かしやすい。でもそれって、とりもなおさず安易な話作りとは言えないだろうか。
悪・加害者・敵/善・被害者・味方の二項対立で捉えられるほど、実際の世界は単純にできていないはずだ。被害者が自分の内に加害者と同じ気質を認めることだって、加害者に言われた言葉が思いがけないところで救いをもたらすことだってありうるのがこの世界だ。にもかかわらず、二項対立で世の中を捉えたがる風潮のなんと強いことか。
創作までもがその風潮の片棒を担いじゃイカンと、私は思うのだ。
安易に敵役をつくらず、フェアな目で人間を捉えた小説を私は作りたい。
勤務明けに『パプリカ』を読み終える。読後の余韻がなんともいえない。アニメ映画の方も、いつか見てみたいもんだ。
夜は横浜スタジアムで対中日戦を観戦。8-2で快勝、笑いがとまらん。こんな素晴らしい野球ができるチームが、なんでビリに甘んじているのだろう。不思議でならない。
東はえらい。前回の乱調を引きずらず、6回95球被安打4の好投。さすがは去年の新人王だ。
伊藤光も立派だった。味方のグランドスラムなんて現地で見たのは初めてだ。聞けば本人にとってもはじめての満塁弾だったという。おめでとう。
4回に逆転2ランを放ったロペスにも、8回を無失点で抑えたパットンにも天晴れである。ソロアーチを放った宮崎すごい、セーフティバントで追加点をもぎ取った神里もすごい。猛打賞の大和も、二安打一四球の中井もお見事だ。
これで今年の現地での観戦戦績は、オープン戦を含めて4勝0敗。どなたか、チケット代と交通費、宿泊費、そして私の平均月収と同額の休暇手当を支給してくださるベイスターズファンの方、ぜひ濱 那須時郎にご一報ください。責任をもって全試合観戦いたします。ただし試合の結果に関しては責任を負いかねますので、ご了承の上お声かけください。
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