五月二十七日(月)

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五月二十七日(月)

 休日は一泊二日で北海道へ行ってきた。五月の北海道を見るのは初めてだったが、それはそれは美しかった。野一面に咲き乱れる菜の花やタンポポ。木々を彩る若い緑。彼方の山の頂上付近に残る雪。こうして見たままに書いてしまうと、なんだかあたりまえの風景みたいになってしまうけれど、ともかくきれいだったのです。  それにしても暑かった。五月とはいえ北海道。寒いだろうと思って厚手の長袖ばかりを持ってきたのだが、それが裏目に出た。聞けば帯広のあたりは三十七度まで上がったのだとか。えらいこった。  旭川ではすでに蝉が鳴いていた。うだるような暑さも相まって、なんだか八月の後半のような哀愁が漂う二日間だった。終わりゆく夏、終わらない宿題。まだ五月だっちゅーに。  暑さには参ったけれど、やっぱりまた行きたいな、北海道。熊笹の茂みや白樺林をまた見に行きたい。ラベンダーを、ひまわりを、蕎麦の白い花を見たい。鹿や狐に会いに行きたい。熊には会いたくない。  そうだな、次は本当の夏に行けたらいいな。抜けるような青空の下、あの原野を自転車でいつまでもいつまでも走ったりできたら、もうそれだけで幸せだなぁ。  以下、いつもの創作の話。 『わかばフルスロットル』は第四章冒頭の改稿中。とうてい140字には収まらないこの物語、Twitterでの連載をついに諦めた。今後はエブリスタのみで展開いたします。  Twitterに投稿した、140字以内で完結する、真の意味での140字小説をこちらでもまとめることにした。どれも400字詰め原稿用紙半分にも満たない物語ですが、読んでいただけると幸いです。  七月公開予定の新作小説の方は、現在28,000字。あと一ヶ月で第一稿を完成させなければならない。しんどいが、この話を書いている時間が一番楽しい。その他、スター特典用の沖縄旅レポも、ほんのわずかだが書き進めることができた。  土日は旅も楽しかったが、それ以上にまとまった作業時間が得られたのが嬉しかった。空港行きのバスの車内で、飛行機待ちのカフェの中で、宿泊先で、思う存分に創作の世界に没頭できた。出張が多くて、なおかつ移動中は完全に一人の世界にこもれる仕事なんてあったら最高なんだけど、どなたか紹介していただけないだろうか。
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