砂糖菓子は、くちびるで。

キスなんて、彼氏なんて、経験したことがない

「……わたし、築山くんとなら」

「大塚？」

「築山くんとなら甘い気がする」
「…大塚。これ以上煽んなよ」

築山くんがディスクに手をかけるように
前のめりになってガタッと音がなる。
わたしは築山くんの腕に取り囲まれて後頭部を
支えられた。

「……甘い、キスして築山く
んっ……………」

「仰せの通りに。」

誰もいないオフィスで。
甘いリップ音はふたりの甘いひみつ。