4話破滅のとき、たちあがれ

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 おじさんは意外とリアルな感じの考え方の人で、  こういったありえない話を受け止めることはしない、  だがいままで黙っていたおばさんは、にこりとほくそえむと、  1人で寝室に消えていった。  するとまた寝室からでてきたら、  一本の棒のようなものにシーツみたいなものでまいてあったものをテーブルにのせる。 「ついにこのときがきましたわあなた」 「まぁな、とぼけた不利してごめんな、なにもかもこのときがくるのを知っておった。おまえがひとり立ちするときがくるとな、まさか宇宙人とかかわりがあるとな、うけとれ」  それは一本の剣だった。  よくみるとエメラルドお宝石のようなもので形作られ、  まるで王様の宝剣のようなものであり、 「これは赤子だったお前が抱きしめていたもの、鑑定の人に頼んだら、この惑星に物質ではないとわれた。そこから宇宙人とつながるというわけじゃ、はっは、現実逃避はするもんじゃないな」 「おじさん」 「いつでも今後日本が崩壊しようとも、わたしたちが死のうとも、いつまでもあなたのおじさんとおばさんでいたい、いいかしら?」  すると清流の瞳から不思議と熱いものが流れた。  熱くて熱くてとてつもなく熱くて。  心が苦しくて、まるで糸でしばっているように、  きっと清流は冷徹人間ではない、  すっごく感情的にもなる。  熱血的な人間なのかもしれない、  そんなことくらい自分で気づけよと思うけど。  ひたすらおじさんとおばさんを抱きしめて泣いていた。
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