26人が本棚に入れています
本棚に追加
揺れ動く感情
剛志と裕貴はいつものようにネカフェのバイトで生計を立てていた。バイトが終わるとネカフェの駐輪場には女性が立っていた。
その女性は裕貴の彼女だった
「お前の彼女か?」
「あぁ、今日はデートの日でな」
そう言って裕貴は彼女と手を繋ぎながら去っていった。剛志は自分の遠距離恋愛と見比べて少しシュンとしている。
剛志は1人で自転車を漕ぎながら恋愛事情について考えを巡されていた。
帰宅後、裕貴とスカイプ通話を繋いだ。
「やっぱり遠距離恋愛は厳しいかな?」
裕貴は剛志の想像を絶する返答をした。
「実際に会ってデートしないと分からないこともあるぜ」
剛志は裕貴は自分のことを励ましてくれると思いきや一概にそうとは言えない。
剛志「遠距離恋愛を応援してくれるんだよな?」
裕貴「ネットの裏側では何があるかわかんねーぞ。1度会いに行ったらどうだ?」
裕貴の言うことは間違ってはいない。剛志は通話後も頭を悩ませた。
今日もバイト終わりに駐輪場へ自転車を取りに行く。そこにいた女性は......麻里だった。
剛志は目が飛び出るほど驚いた。
「な、なんで?」
「迎えに来たんだよ」
剛志は直接話したいことが沢山あった。
麻里はつばのおおきな帽子をかぶっていてよく顔が見えない。
麻里は続けて言う。
「なんで迎えに来てくれなかったの?
ずっと、ずっと、待ってたのに!」
剛志は心から謝った。
麻里は剛志に近づいてきた。
「バシッ」
麻里はあろうことか剛志を平手打ちしたのだ、
剛志は愕然とする。
最初のコメントを投稿しよう!