剛志の一人旅

2/5
前へ
/33ページ
次へ
 今日でネカフェ生活は何日目だろうか 剛志はスマホの目覚ましで目を覚ます。Googleマップで麻里の家を確認していた 麻里に今日、着くとDMを送りネカフェを後にする。この一本道を抜ければ麻里の家だ。 剛志はテンションが上がり猛スピードで駆け出していく。終いには鼻唄を歌いご機嫌のようだ。多くのマンションやファーストフード店が並ぶ大通りを抜け、住宅街へ入った。 Googleナビは目的には右側だとコールする。 そこには大きな病院が建っていた。 「剛志 !!」 麻里は剛志の顔を確認し走りながら飛び込んでこようとしていた。 剛志が振り向いた途端なにか温かい気持ちに包まれた。麻里は剛志に抱きつき感動してた。 剛志は何も言わずそっと頭を撫でる。 「明日はフォーチュンランドに連れてってね」 フォーチュンランドは今人気の大型テーマパークだ。剛志はこのデートのために貯金ギリギリで生活していたのだ。その後、剛志は近くのネカフェでウハウハしてした。  次の日、剛志は麻里の父がやっている病院の前に集合した。 「悪い、遅くなった」 「遅いよー」 二人は自転車で最寄り駅まで行き、フォーチュンランド前で下車した。自然と手を繋ぎながらフォーチュンランドまで歩いていた。 「剛志君は私のドコが好きなの?」 剛志は照れながら答える 「俺の、唯一の理解者で一緒に話して楽しいから」 麻里は自分が実の母親だと悟られたのかと思い、少しドキッっとしている。しかし剛志は全くそんなことは思っていない。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加