剛志の一人旅

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午前8時、フォーチュンランドが開園した。 チケット売り場に並んでいたお客さんが一斉にゲートを駆け抜ける。剛志と麻里もゲートを進む。前方には小さな売店をはじめ、ジェットコースターやメリーゴーランドなど多くの乗り物が視界を埋め尽くす。剛志は麻里に手を引かれ売店へと立ち寄る。麻里は慣れた手つきで作業を進める。「剛志はこれだね。 私はこれかな。」剛志はサングラスと帽子を身につけ、麻里も色違いの帽子を身につけデートムードをだした。麻里は一番人気のジェットコースターに乗ろうと催促した。剛志は絶叫系の乗り物は大の苦手だったが麻里にかっこいいところを見せたいと見栄を張る。  一時間程並び一番後列に乗車した。ジェットコースターが出発すると剛志と麻里の会話が始まった。 「ジェットコースター怖い?」 「別に……」 「本当は怖いんでしょ」 そんな会話をしていると機体は急落下していく。麻里は笑顔だが、うって変わって剛志はおばけに遭遇したような顔をしている  「あー、楽しかったね 次は何に乗る?」 内心、剛志の体力は0に近い その後、メリーゴーランドやパレードなどを転々とし幸せなひとときを過ごした。 これから、夕食を食べながら花火を見てホテルに向かうという。夕食は前々から予約していた豪華客船でのディナーである。そこで向かいの花火を見て過ごすという。高価そうな料理がテーブルに並ぶ。 「今日は楽しかったね」 「うん 最高だったよ」 二人は料理を食べ終わり話をしていた次の瞬間、電気が消えた。 「停電!?」 麻里は思わず大きな声を出した
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